The_best_CA_Gibraltar

ジブラルタルは、234 mm 砲を四連装砲塔として搭載した重巡洋艦です。かの有名なバーバリーエイプの生息地でもあります。

【巡洋艦論評】T6イギリス重巡洋艦‐デボンシャー

  • はじめに
    ここに書いてあることはあくまで私個人の主観でしかありません。
    そこをご承知の上でご参考にしてくださいませ。だから逆にどれだけの人がホーキンスを苦行といっても私は聞く耳を持ちません。よろしくお願いします。

  • イギリス重巡洋艦について
    さて続いてしまいました。今回はイギリス重巡洋艦の説明から入りたいかなと思います。サクっと流すのでよろしくお願いします。さくさくぱんだは好きです。

    まずイギリス重巡洋艦の特徴としてざっくり申し上げますと強いHE低弾速短射程低速力。この辺になるでしょうか。そこに低ティアから修理班を備えている点などが付加価値でくっついてくる形になります。ツリーを登っていくにつれて特徴がより際立ったものになったり、欠点がマイルドになったりと変化は多少あるのですが基本的な特徴はこれで間違いないと思います。細かく話してもいいのですが、どのみちあとからもたどる道ですのでサクッと次に参ります。

  • デボンシャーについて
    正直まとめると尖った癖がほとんどないデボンシャーという船をスペックから読み解いていきたいと思います。

    • 攻撃面
      比較的優秀な部類といえるでしょう。というよりT6巡洋艦は火力「は」問題ない船が多いだけかもしれません。
      まず連装砲4基の背負い式という配置になったことで片舷に火力を集中することが出来るようになりました。また前だけ・後ろだけの砲戦でも火力の減少を半分までに抑えられるという点も前級からの大きな進歩でしょう。
      そんなホーキンスですがHE弾が非常に優秀です。ほとんどの諸元が日本巡洋艦のHEに並び、同格内で最も優秀なHE弾といって差し支えないでしょう。
      そしてAPも同格の多くが5インチ砲の中8インチを握っているという点は自明に強いですね。8インチAPはT7以下の英パン亜軽巡洋艦やT5以下の巡洋艦に問答無用で手痛い一撃を加えられるので強みと言えます(その他例外もいるのですが)。まあこれに関してはこの艦に限った話ではないのでこれ以上割愛します。

      射角はそれなりによいといったところでしょうか。前方34度:後方33度と悪いわけではありません。しかし後述の防御面の影響が大きいのでこの強みは実質相殺されている感じがしますね。

      砲旋回も常識的な値に収まっていると思います。不自由はしないでしょう。

      さてこれらを踏まえて問題となるのが射程が14kmしかないという点でしょうか。米軽巡洋艦のように島と仲良くしながら進軍する船であればそこまで気にすることもないのですが(気にはなる)、この船は弾道が特段高いわけでもないので島超え射撃ができるような島は基本的に少ないです。となると砲撃は基本的に姿をさらしながらという事になりますが、皆さんが戦艦に乗っていて14kmに強制貫通できる巡洋艦が居たらどう思いますか?って話ですね。かなり短い値でしょう。さて、弾道は特段高くないといいましたがこのツリーは弾速が遅めの部類です。射程がなさ過ぎて弾道が高くなりづらいだけなんですね。困りものです。

      総評としては優秀な砲弾を持っていながらも射程というネックを一身に抱えているそんな仕上がりになっています。

    • 防御面
      いいのか悪いのか賛否両論といった感じでしょうか。
      まず艦首艦尾が16mm、甲板27mmの側面25mmという値は同格だとかなり常識的な値になります。バイタルも異常なほどコンパクトといえるでしょう。高さもかなり低い部類です。

      さてこう聞くと強く聞こえてくるでしょうか。そこに加えてなんと同格としてはかなり異例の修理班を持ち合わせております。しかもこの修理班、バイタルダメージの回復量が50%と優遇を受けています。そこに加えて素のHPも同格の中では高いほうでございます。追い打ちのようにいい情報がなだれ込んできます。ここまでくるともう通販番組の商品説明のごとしでしょうか。

      その上で隠蔽は同格の中では優秀な部類ですのでその辺の管理も容易でしょう。今頃某通販番組であればさらに値引きをして安くなっている頃です。

      さてそれでも賛否両論となってしまっているのはなぜでしょう。その答えはバイタルがコンパクトすぎる点にある、というべきでしょうか。多くの巡洋艦はバイタルが主砲塔の下まで伸びてきているのですが、この船に関してはバイタルはいわゆる機関部の部分にとどまっています。その結果主砲塔の下は全て艦首艦尾装甲帯になってしまったのがこのデボンシャーという船です。さて先ほど申し上げた通りこの船の艦首艦尾の装甲厚は16mmです。つまり船の半分以上の範囲が16mmに覆われているという異常事態が起きてしまっているんですね。これが否定的な意見のメイン材料となっている感じがします。その上で乾舷が高く被弾面積が大きくなりがちな点が合わさってくる感じですね。

      (愛宕の甲板は41mmだから戦艦砲は全部ここに当てて弾く!とかいう異能艦長は置いておいて)16mmにかなりの部分を囲まれる以上戦艦砲は基本的に致命傷となってしまいます。一応バイタルが低めなので斜めとか横でなければバイタル直行になることは多くはないのですがここでネックになってくるのが前述の射程なのです。この船には射程がないので敵に近づかざるを得ない。そうなるとこの特長はものすごく扱いづらい印象を与えてしまうのですね。

      この船は数値化できるスペック自体はかなり優秀で装甲配置が問題となっているかなり珍しいケースで、その点を含めても人によって評価が変わってしまうのかなと思います。

    • その他
      特筆点としては対空でしょうか。もちろん空母に単艦で挑むのは望ましくないのですが、空母側がデボンシャーを殴り続けたら中隊が簡単に枯れてしまうくらいには対空を持ち合わせています。もちろん同格空母に限った話なのですが、このTierで高対空を持っている巡洋艦は珍しいので特筆に値しますね。
      その他には護身用というには長く、メイン兵装というには短すぎる魚雷を持っています。最良隠蔽との差は2km程度なので引き撃ちの時には使えるくらいでしょうか。

      (取り上げないでいましたが速力が31kt強と遅めの部類なので交戦距離も相まって回避盾のようなことも難しいですね)

  • 乗り方
    まあ既にここまで読んだ人なら「難しそうな船だなぁ」と感じてしまうかもしれませんが存外そんなことはありません。欠点がはっきりしているのでそれを補えばいいだけなのです。しかし射程はどうあがいても14km固定。となれば防御面を補いながら戦えばいいのです。(まあそれが簡単にできればOPといわれているのですが)

    さて巡洋艦を乗っていると結構いろんな性格の船があるわけですがこの船は結構シンプルです。「見つからなければ問題ない」とか「当たらなければ問題ない」とか「燃やされなければ問題ない」とかありますけどこの船はずばり

    「戦艦に撃たれなければ問題ない」

    が一番しっくりきます。撃たれたら致命傷をもらいやすいのであれば致命傷になる砲撃を撃たれなければいいのです。通販番組で信じられない数の分割払いを提示されたとき並の夢物語に聞こえますが以下の項目を気を付ければ問題ありません。というより以下の項目は巡洋艦乗るならある程度気にしたほうがいいかもしれません。

    • 敵戦艦の砲の向き
      特に低ティアでは大きい情報です。砲旋回が遅い戦艦が大半なので相手がこちらを向くまでに時間がかかるパターンが大きいのです。わざわざ船を回頭してこちらを向いてきたらそれだけ無理をさせている可能性が高いので素直にその時点で隠れればいいのです。

    • 戦線ごとの敵艦の数
      この船は足がとりわけ遅いです。その上で射程がないので追撃は夢のまた夢なわけですね。追撃しようものなら「ふえぇ追いつけないよぉ」となることは必至です。その上で相手の方が快速なのであれば距離選択の権利は相手にあります。その時点でかなり不利を被っています。

      そこで大事になってくるのが敵艦の数なんです。敵艦が多い戦線は基本的に押し込めることはありません。その時点で停滞または遅滞、極端な引きの戦線のいずれかになると思います。相手が全速で詰めてくるのであれば距離は縮められてしまいますが最初の引きを開始する距離は基本的に自身に選択権があります。その上デボンシャーの火力は相手がどんな艦種であろうとまんべんなく高く発揮できるので相手からしてみたら「この戦線詰めるの難しいぞ」となるわけです。だから敵艦の配置・数を見て待つ位置を変えることが大事になってくるわけですね。

      基本的に防衛が有利なゲームではありますがこのデボンシャーに関してはその毛色が強いと言えます。

    • 戦艦からの射線が多いところに行かない
      シンプルですね。そのままです。まあ限界はありますが基本的に中央を取る場合は島で射線が切れない限りは現実的ではありません。だからといって大外を取る速力は持ち合わせていないので基本的な立ち位置は外側のCAPで中央側に帰るような形が多いかと思います。といってもやはり踏み込んだ位置に行かないといけない巡洋艦なのでマップの広さ次第では中央で抑えをやることもあるのでそこは編成などと相談ですね。


      さてこれらを踏まえた上で総括すると「比較的開いた場所であろうと致命傷を避けながら戦えば総合的な耐久の差で勝ちに持っていける巡洋艦に仕上がっているかと思います。ただやっぱりというべきでしょうか、14kmの射程が祟って戦艦を殴るのはかなりリスキーなので駆逐と巡洋艦を火力(と耐久の差)で平押しして勝つパターンが乗っていてかなり多かったかなと思います。

  • ビルド
    さて結構ビルドに関しては多様性がない船なんじゃないかなと思います(失礼)
    という事で艦長スキルから考えていきたいと思います。

    【例1】


    この船ほど数的劣勢が発動しやすい船は少ないと思います。受けられる恩恵もこの船が求めているものなのでつけられるのであればおすすめです。総合的な体力を意識しつつある程度の火力を両立したビルドになります。敵弾接近は最後の抵抗にしてもいいと思います(めちゃくちゃ推力いかれやすいです)
    ちなみに抗堪はHP実数値が増えるスキルですが管理で一回修理班を増やした方がこの船の総合的なHPは増えます。といっても両方積んだらさらにお得です。


    このビルドは基本的に引き撃ちに特化して敵戦艦と巡洋艦に圧力をかけ続けるという点で優れているビルドだと思います。

    【例2】

    空母に親を殺された人向けです。おすすめはできません。というのも空母側が標的を選ぶ権限を持っているからですね。ただ単艦防御が可能なレベルに仕上がるのはオンリーワンに等しいのでなしではない程度です。もしやっている方が居たら使用感教えてください。

    【例3】

    対駆逐にかなり偏重を置いたビルドです。数的劣勢から繰り出される精度と無線探知による合わせ技がメインになります。それなりに隠れている時間が多くなることもあるので、察知ではなくお好みで集中砲火訓練を積んでみるのも面白いかもしれません。その心は遂に対空を手に入れた日巡のごとし!(違う

    【例4】

    全艦種対応型万能ビルドです。正直ほかの巡洋艦も全部これでも通用するくらい汎用的なビルドですね。(ただ私は数的劣勢大好きおじさんなので活かさないのはもったいない!ってなってなんだかんだ取ってしまいます。

    ちなみに全ビルドで取っている隠蔽処理専門家は必須だと思ってください。これがないと射程と隠ぺいの差が2.8km程度になってしまい戦艦はおろか巡洋艦すら射程内に収めるのが難しくなってしまいます。マゾになりたい方は切ってもいいですよ。

    UGについてはまあいつも通りですが一応。

    対空防御放火を積んでいますが割と好みです。私が乗っているときは結構隠れている時間が長かったので魚雷を流されることが少なく空母に絡まれることの方が多かったのでこちらにしてました。スロ2の特別UGの方も積めますがそこを伸ばすほどの長所でもないといった感じで難しい塩梅です。余裕があるならいいと思います。(ただ改めて言いますがめちゃくちゃ推力壊されるのでそれでRを切りたくないのであれば本当に機関室改良がおすすめです)

  • 最後に
    撃たれよわいけれどしぶとく生き残りながら火力を吐く船、それがデボンシャーだと思います。射程のなさが少々残念ですが逆に言えば選敵に悩まなくていいんです。悩むほど選択肢がないんですから。そうなれば目の前から解決していくしかない。下手に射程があっても当てやすい敵を撃ってしまって勝ちを逃してしまうのであればこっちの方が単純明快でいいんじゃないんですか?って思うのは私だけでしょうか。ちなみにT6おなじみのシナリオの適正は修理班のおかげでそれなりに高いみたいですよ。ちょっとシナリオ回さないのでいまいちわからないのですが。

    (情報は0.11.4現在のものを利用しております。一応大きな変化があったら適宜変更を加えていきたいと思います。)