The_best_CA_Gibraltar

ジブラルタルは、234 mm 砲を四連装砲塔として搭載した重巡洋艦です。かの有名なバーバリーエイプの生息地でもあります。

【巡洋艦論評】T6日本巡洋艦-青葉

  • はじめに
    ここに書いてあることはあくまで私個人の主観でしかありません。
    そこをご承知の上でご参考にしてくださいませ。もともとTwitterで好き勝手書いていた内容を掘り下げる形で論評して行けたらなと考えています。一応性能をダラダラ書いているので乗り方とかを見たい方は最初の方をサラーっと流していただければ。流しそうめんの季節ですしね。流しうどんってあるらしいですよ、気になりますね…。

  • 日本巡洋艦について
    さて初回に紹介いたしますのはT6日本巡洋艦「青葉」です。私の一番最初のT6艦ですね、どうでもいいですね。まず青葉を説明していく前に日本巡洋艦の特徴をサッと紹介して行けたらなと思います。

    まず日本巡洋艦共通の特徴として、主砲弾の散布界が通常の巡洋艦のものではなく駆逐艦のものを採用しています。これってどのくらい精度いいんですか?って話になると思いますが、青葉の最大射程付近においても他の国の巡洋艦がUGスロ3の射撃管制システム改良を積んで実現する散布界をデフォで持っているというのがしっくりくるでしょうか。ここにさらにUGを乗せることもできるわけですからかなりの精度ですね。
    ただこの駆逐艦散布、実は単位距離ごとに散布が悪化していく値が巡洋艦より大きくとられています。もちろん距離0km時点での散布がダン違いにいいので巡洋艦散布を上回ることはないのですが、遠距離になればなるほど他の国の巡洋艦との差が縮まるという事は抑えておいて損はないはずです。つまり日本巡洋艦が本質的に他の国に比べて優位に立てる距離は近中距離という事になるかと思います。これを踏まえてお話を進めていけたらなと思います。

  • 青葉について
    T6という事で(個人的に超重要だと思っている)推力改良がUGに登場するのでここからが本番といったところですね。今巷では最後の抵抗が推力改良の効果を内包しているという事でなかなかホットな話題ですが、おそらくはWG側が予期していない仕様だと考えられるのでまあそこ抜きで話せていけたらなと思います。

    • 攻撃面
      古鷹から砲弾諸々は変わっていません。むしろこの砲弾がT9の伊吹までずっと続きます。仲良くしましょう。装填が11sとかなり古鷹より短くなった点は特筆点だと思います。これ、日巡の203mm砲で一番早いらしいですよ奥さん。古鷹は装填が長かったのでどちらかというと一撃に重きを置いた立ち回りを要求されるのですが、この船は少しそれをマイルドに仕上げた感じですね。(そもそも私が乗っていたのは可愛い単装砲の古鷹だったはずなのですが)

      射角は前方射角42度とかなり悪いですね。後方射角は良好とまではいかなくとも全門で35度と普通の範囲内なので砲配置に拠らず引き撃ちのほうが安全に遂行できる船になります。

      また砲旋回がかなり遅い部類なので3スロットのUGを射撃管制システム改良ではなく主砲改良にするという選択肢も出てきます。私はそうしてます。

      射程に関しても特段短すぎるという事はないかと思います。ただ同格でも青葉より射程が長い巡洋艦が多くいるほか、最大射程においても戦艦の砲弾の危険域に分類されるものだと思うのでオープンで戦艦相手に戦い続けるのは得意とは言えないでしょう。

      この203mm砲ですが同格のペンサコーラなどと比較しても特段貫通力が優れているものではありません。しかしT6なのでまだ同格の装甲も薄く、かなり有効性は高いといえます。最大射程でも100mm程度の貫通力は有していますので格上相手でも問題ないと思われます。その上このTierではまだ軽巡が多い頃ですので、それらには優位に立てているといっても差し支えないでしょう。弾道も青葉の射程圏であればかなり素直で当てやすい弾となっています。弾速自体はまあ普通の重巡といって差し支えないはずです。むしろこのTierで頭おかしい弾速弾道しているのはモロトフ脆豆腐くらいなので何も問題ないはずです。

      そんな中で青葉のアイデンティティは何なのか?という話になりますとHEが大変強いところでしょうか。203mmの砲弾としては破格の最大ダメージ3300を誇ります。これはかつてはどの国にも追随を許さない破格のダメージでした。(参考程度に240mmの口径のHenri IVのHEが3400です)
      そして発火率も高いものを有していますので角度が悪くてAPが刺さらないような状況でもしっかり火力を吐くことが出来る巡洋艦になります。

      つまるところ青葉は同格比でHE,APともに一撃の重さが大変ある巡洋艦に仕上がっています。ただ門数が6門と少ないため、じりじり削り合いになったときには火力で負けてしまうシーンも出てくるかと思います。なので重要なのは「いかに相手に重い有効打を打ち込めるか」という点になるかと思います。

    • 防御面
      T6巡洋艦に防御もくそもあるか!って話だとは思うのですが、一応記しておきます。艦首艦尾の装甲は16mmであらゆる戦艦砲に対して無力です。重巡の砲弾は弾くことが出来ますが例外としてAdmiral Graf SpeeのAPは弾けません。気を付けましょう。そして古鷹においては同格比で圧倒的に優位だったHPも普通程度に落ち着いています。なので無茶は禁物、覚えておきましょう。

      対して側面は25mm、甲板に至っては48mmを張っていますので側面は356mmまで、甲板はあらゆる戦艦の砲を弾くことが出来ます。ちなみにこの48mmというのは同格英空母のFuriousの爆撃や同格ソ空母のSerovのロケットなどを不貫通にできるくらいの装甲です。覚えておいて損はないかもしれませんね。オランダ空襲とかも無効化できるのでまあそれなりにタフですね。

      そしてこれは日本巡洋艦共通の特徴ですが、機関部のみがバイタルが水面上に出ていて、それ以外はかなり低い配置になっています。ただその結果バイタルに段差ができてしまっているので艦を立てているつもりでも少しだけ傾いていたらバルジの辺りから強制貫通をくらって段差の横隔壁の部分にぶっ刺さることが多々あります。なので戦艦がいないなどでなければガン縦戦法はあまり推奨できません。これWikiに書いたやつ許せないですね。

      そしてもう一つの特徴として大変速力が高いです。35ktもでます。そして舵も大変軽い部類で旋回半径も優秀でスリムボディなのでトチ狂った弾速の弾以外は見てから軸をずらしたりすることが容易です。なんで低中ティアの巡洋艦にありがちな「当たらなければどうという事はない」を素で実践できるお船だと思いますよ。

    • その他
      まず魚雷を持っていますが雷速はともかく射程は10kmで日本魚雷なので威力も高い仕上がりです。隠蔽が最良で10.5kmとほぼ同じ程度に落ち着くので引き撃ちであればかなり有効的に扱える魚雷です。(まず射角が後ろ半分にしか向かないのですが)
      半面、いわゆる接近戦における差し違えの魚雷としてはどうしても使いにくいです。主な用途としては引き撃ち時のダメージソースと海峡などへの置き魚雷がメインになるでしょう。

      対空面は遠距離つんでいるだけマシといったところでしょうか。このTierにおいては対空はあってないものなので、素直に孤立しないように気を付けましょう。戦闘機もあるので本当にマシ程度です。

  • 乗り方
    はい、ここまでの情報は少し集めればある程度集まる情報なわけですね。言ってしまえばWikiでいいわけです。ここまではオードブル、ここからもオードブル。メインディッシュはいつでしょうか。オードブルの生ハムはいただきました。

    この青葉、トップかボトムかでとにかく大きく動きが変わる巡洋艦だと私は思っています。そのくらい青葉の14.9kmという射程は絶妙なんですね。まあ実際全部の弾を最大射程で撃つなんてことは不可能ですから対戦艦の間合いは13km以遠といったところになります。こうなったときに格上はおろか、同格ですら相手目線でかなり当てやすい距離になります。ただ先述の舵の良さがあるので1隻程度のフォーカスであれば撃たれてから無理やり弾の隙間に船をねじ込むことは可能です。

    こうなってきますと基本的に戦艦を殴る際は一番飛び出している船を殴れるかなぁ、くらいになってしまいます。なので青葉目線の話をすると敵戦艦がかなりきれいなラインを構築していると手も足も出ない状況になってしまいます。これはボトムだろうとトップだろうと変わらないと思います。

    しかし対巡洋艦であれば話は別です。同格の砲弾で似た弾速が出せるのは同口径の仲間たちとモロトフだけです。そして同格屈指の船の取り回しを持っているという事は接近しすぎなければ基本的に相手の弾を躱しつつこちらの弾を的確に当てる運用ができます。ここが本当に強いですね。もちろん戦艦の警戒は怠ってはなりませんが、戦艦を殴らない場合は別に射程外でも構わないのでかなり動きやすくなります。そして巡洋艦がいなくなれば結構ラインは崩れるものです。そこを1隻ずつ落としていけたらよいですね。なによりこのティアは巡洋艦に基本的には修理班がありませんから削ったら削った分だけアドバンテージになって、相手が行動を起こしにくくなります。なので私は基本的には巡洋艦へのフォーカスを優先して行っていましたね。もちろん落としきりたい戦艦などが居たらそっちを優先しましょう。

    そして隠蔽自体はそれなりにいいので結構踏み込んだ位置までいけるのも特徴になってきます。それでおいて重いHEや高い貫通力を誇るAPを持っていますから撃たずに近づくという事も多く行うと思います。これは「特に」ボトムの時に行うことが多いですね。ボトムは戦艦の脅威度がより高いですから姿を長時間晒して戦うのは不可能に近くなります。そうなると基本的にヒットアンドアウェイになってしまうんですね。島で射線が切れる直前にちょっかいをかけたりとかそういう形で自分のHPを多く支払わないように火力を出す工夫を求められます。

    ただ門数が門数なので瞬間火力は高くありません。なので継続的に撃つ必要も出てきます。敵戦艦の射線をある程度制限しながら敵巡洋艦駆逐艦に圧力をかけ続ける…といった運用も大切になってきます。

    先述の通り基本的には引き撃ちのほうが火力を吐きやすく、魚雷も活かせるので強い運用になりますが、一応前に2基ついているので基本的に全門は使わずチャンスが向いたときのみ全門使うような戦い方でも構いません。かなり引きの戦線であればボトムでも火力をまだ吐きやすいかと思います。

    総合的に言うのであればトップであれば火力巡洋艦として重い一撃を出し続け、ボトムであればいぶし銀のようにふるまう必要性が高い巡洋艦ですね。やはりそういう意味でもかなり動きが変わって難しい巡洋艦なんじゃないかなと思います。

  • ビルド
    さてそんな青葉のビルドですが結構好みが出てくる船じゃないかなと思います。ただ強みを全て消しているんじゃないかというレベルで砲の取り回しが悪いのでそこだけは共通の認識でいいのかなと思います。

    ではまずは艦長スキルの方から見ていきましょうか。
    【例1】

    だいぶ生存寄りのビルドです。(青葉に21艦長を用意できる人がどれだけいるかわかりませんが)駆逐を撃ちたい!って時に砲が回っていないとかなり厳しい船なので無線探知はつけられるのであれば推奨です。この船は舵と推力が結構な頻度で壊れるので最後の抵抗も似たような感じですね。抗堪はこの辺のTierからは意味を成しますがなくてもいいくらいです。ただ対面ミラーなどでは明確に有利になりますね。
    取りあえずとる順番としては
    グリス→察知→AR→隠蔽
    の順番でいいと思います。

    【例2】

    超攻撃偏重です。もっと特化したいのであれば察知を爆専にするか抗堪を1スキルと爆専にばらしましょう。察知切り派も一定数いると思うので。
    この船は射程は先述の通り短めですが、視程はそうではありません。なので数的劣勢を付けることでさらなる精度の向上と陣地転換の速度を早めてくれるメリットが受けられます。どちらも青葉の強みの部分ですので「強みを伸ばす」という考え方においてはかなり強い選択なのではないかなと思います。ただやはり無線探知は欲しいですね。

    基本的にはこの2つをベースに微調整していく形になるとは思います。ちなみに私は後者の方が好きですね。基本的に万能を作るよりは得意を伸ばす方が私の好みです。

    ちなみに日本の熟練艦長は抗堪に補正がかかっているので誤差ではありますが駆逐艦を登らないのであればおすすめです。まあもっと高ティアに乗せた方が効果は実感しやすいのですが。

    さて続いてはUGと消耗品ですね。これは割と好みなんじゃないかなぁと思います。

    3スロは私は主砲改良積んでいますが、砲旋回が遅くても全然大丈夫な仏もびっくりの清らかで優しい心の持ち主であれば射撃管制システム改良でもいいと思います。2スロは余裕があるならソナー改良などでも。日巡はHEでも余裕で砲塔が壊れるので1スロの主兵装改良はマストだと思ってください。他のは甘えです(過激派)

    対空防御放火に関しては賛否です。ソナーであれば結構魚雷が流れてくる距離まで踏み込みますし、低中ティア特有の島裏駆逐のコンニチハ攻撃にも耐性が付きます。ただT6ってほぼ確定で空母を引いてかつ2空母もかなり多い環境です。なので積むな、とは言い切れません。ただ正直焼け石に水だとは思います。T8艦載機相手とかもはや戦闘機を1秒でも早く落とすためだけにあるんじゃないのとか思います。

  • 最後に
    青葉は全体的にまとまった巡洋艦という印象が私の中では強いです。ただ対戦艦としてHEを投げるならデボンシャーが、APの使いやすさであればペンサコーラが優位に立つと思います。そんな中で青葉らしさを発揮できるのはやはりその精度と速力を活かした支援的な側面が強い火力投射なのかなと思います。青葉相手って腹は晒したくないですからね。クロスをひっそりとるだけでも素晴らしいですね。主役じゃなくていいんです。カッコよく脇役極めていきましょう。

    (情報は0.11.4現在のものを利用しております。一応大きな変化があったら適宜変更を加えていきたいと思います。)